気流についての配慮

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COLUMN 03気流についての配慮

高断熱リフォームの住宅を完成させて、お客様からは暖かくなったと喜ばれました。
しかし、ただ一つ、「食卓テーブルの席で主人が何故か寒いと言う」と奥様が話されました。奥様は特に寒くないとのことで、あまり気にされている様子はありませんでした。
この家の食堂兼居間は1階にあり、2階への階段(手摺壁付)と食卓テーブルが平行に配置されています。2階については廊下の左右に3室が配置されているという間取りです。
寒いという原因を検討した結果、1階で暖められた暖気が2階の廊下へ流れ、そこで幾分温度の下がった暖気が廊下の床近くから階段を下るように還流していることが確認できました。階段下まで還流してきた空気がテーブルの反対側にあるエアコンに向かって横断するように流れていて、その位置にご主人が座っておられたのです。
暖房している空気のリターンですので温度は18℃くらいです。しかし、階段を滑るように降りてきた空気が流速を増すことによって、奪われる熱量が増え寒く感じることがわかりました。この寒さの対処としてはテーブルの位置と座られる場所を調整して対応させて戴きました。
これ以来、エアコンの取り付け位置に関しては、気流のリターンと着座されるスペースを見極めながら慎重に決めるようにしています。

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